明治安田こころの健康財団の助成を受け、「里子の受け入れが養育家庭の実子に与えた長期的影響」についての研究中
里親制度というシステムは、里子と里親だけでなく、実子にも大きな変化をもたらすことが明らかになっています(Pugh, 1996)。例えば、Pugh (1996) の調査結果によると、実子は里親家庭についての好きな側面に、他人を助け「変化をもたらす」ことができる喜びを挙げ、里親家庭についての嫌いな側面に、寝室・所有物・親の関心を共有しなければならないことを挙げています。
現在、里子を受け入れて共に生活した経験が、後の実子の家族観、社会観にどのような長期的影響をもたらしたかを明らかにするための研究に取り掛かっています。実子にとって里親制度がどのような意味があるのか、里親制度そのものの本質的な意味を明らかにすることにもつながりますように。
【文献】
・Pugh, G. (1996). Seen but bot heard? Addressing the needs of children who foster. Adoption & Fostering, 20(1), 35-41.